「松岡は、僕のこと好きか?」
唐突な質問に、松岡は戸惑った。
城島は笑っている。
「え?…うん」
「ほんま?嬉しいわ、僕もやねん」
相思相愛やね、と微笑む城島に違和感を覚えて、松岡は何も言えずに作った笑みで
微笑み返した。
「松岡は僕のモノ?」
「あんたが望むなら」
まるで子供のように無邪気に問う城島に、松岡は少し掠れた声で返答した。
そう、返さなければいけない気がした。彼を取り巻く雰囲気が、違うのだ。
松岡は緊張にごくりと喉を鳴らす。
城島はその応えに満足したのか、純粋に喜んだように笑った。
「じゃあ、松岡は僕のモノや」
肯いてみせる。すると城島は屈託のない笑顔で、後ろの扉を開いてみせた。
「太一は、僕のモノやないんやって。やから壊してしもた」
扉の向こうにいたのは太一。
血溜まりの中に身を投じて。
最早息はなく、壊れた人形のように無造作に床に転がっていた。
「長瀬も」
残念そうに城島は瞳を伏せる。
「太一壊したトコ見られてしもたん、騒ぐから仕方ないやん」
言い訳するように口を尖らせて、それから彼は笑った。
「でも、松岡は僕のモノやん、壊さないで大事にするで」
「兄ぃ、は…?」
一人足りないメンバーの行方は。
松岡は、どくどくと煩いくらいに強く脈打つ心臓を必死に落ち着かせようと努力して、
平静を保とうとした。
「達也!」
松岡とは対照的に城島は明るく、何処か嬉々として山口の名前を呼んだ。
「達也は僕の一番のお気に入りやねん」
城島が嬉しそうに眼を細めて右手にあったスイッチを落とすと、天井から試験管のよう
なカプセルのようなモノが下りてきた。
入っていたのは、達也。
まるで眠っているような穏やかな顔で、水の中に。
「達也、海好きやねんから」
うっとりとした手つきで山口の入っているカプセルを撫でる。
それを見て、松岡は自分の末路を悟った。
それでも逃げる気になれず、悲しいとも腹立たしいとも思わなかった。
城島が松岡に歩み寄り、額にそっと口付けを落とした。
別れの儀式なのだと頭の隅でぼんやり思って、松岡は静かに眼を閉じた。
「松岡は紫と薔薇が好きなんやろ?なら、紫の薔薇で埋めような。勿論、棘は取って」
彼は、壊れてしまっていたのだ。
山口が彼から離れようとしたその時から。
「怪我でもしたら大変やから」
それでも松岡にとって城島は掛け替えのない人だったから。
壊れたその先に、何があるのか。
彼と同じ世界を見たくて、彼と同じ所に行きたくて。
「どうや、僕の宝物」
「Yes, My Master.」
城島の手を取って、その甲に口付けを。
壊れゆく彼に気付いてあげられなかった事への後悔と懺悔と。
彼を壊してしまった事への安堵と、山口への礼讃をのせて。
俺は彼のモノで
もうすぐ彼と同じモノになる。
眼の前が真っ赤に染まったとき、
俺は確かに満足感と開放感と、そして少しの喪失感を。
END
やっちゃったー!!一度書きたかったネタ。
壊れリダに、従順紫。あはは、好きw(殴
はい、申告がなかったので管理人の趣味で好き勝手に書きました(イツモダロ
何はともあれ6666超え有り難う御座いますw

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