|
くるくると狂々と
舞い降りるのは堕天使。
舞い落ちたのは元天使。
痛い、と目を瞑った。
黒い羽を隠して、堕天使は下界で静かに暮らしていた。
人を幸せに出来なかった元天使は笑わなかった。
…笑えなかった。天使に失敗は許されなかったから。
何よりも誇りに思っていたはずなのに、今は何が誇りだったのかさえ思い出せない。
彼と出逢ってしまってから。彼、とは1人の人間を指す。
死んでしまったけれど。
達也は今頃何をしているだろう。太一は。仲間だった天使たちの顔を思い浮かべる。最後にみたのは怒りと悲しみの表情だった。
堕天使は自嘲したように微かに笑って頭を垂れた。
そこにノックの音が聞こえた。
訪ねてくる人間などいないのに。
堕天使は首を傾げる。
「入るよ」
ノックの主は堕天使の返事も聞かずに扉を開いた。
「久しぶり。あんたもバカだね」
開口一番に男は言った。堕天使よりももっと深い闇色の羽に、サングラスをかけた、悪魔。
「松岡…」
「元気…じゃないみたいだね。ちゃんと食べてる?」
「おん…久しぶりやね」
「嘘つけ。何か作るよ、俺料理巧いのよ?」
「…ん」
松岡はガタンと音をたててイスに座った元天使を見た。深い深い絶望と言う名の湖に足を浸していた彼は、今や腰まで浸かってしまっているようにみえる。
「茂くん…俺が言うのも何だけどさ」
悪魔は元天使に言った。
「あそこで死んだ奴は生き返らない。あんたが一番解ってるだろ」
「…っ」
「深入りしすぎたんだ。天使のクセに」
元天使は悪魔の言葉に唇を噛み締め、拳を握った。
「堕天までしてバカだよね。…でも、そんなあんたが好きだってさ」
手紙預かってきた、と松岡は真っ白な封筒を差し出した。差出人は達也と太一。
「悪魔に頼むなんてね」
あんたもだけど変な奴等と松岡はくすくすと笑った。
「あいつも…長瀬もいってたよ」
「え?」
「消える前にさ、会ったんだ俺。…苦しまないでって、リーダーの笑ってる顔が好きだって伝えてくれって言われた」
元天使は松岡をじっと見つめた。
彼の中に誰かを捜すように。
『笑って。リーダーが笑ってると俺も笑顔でいられるから』
松岡の口から、長瀬の想いが伝えられた。
まるで長瀬が直接伝えにきたような錯覚。
長瀬の声が、聞こえた。
「今だけだかんね」
そういって松岡は漆黒の羽を広げて元天使を包み込んだ。
笑って、何時までも俺たちは貴方の味方だから。
堕天使は己の頬を伝った涙にも気づかず、友からの手紙と長瀬の言葉を抱き締めていた。
ずっとずっと抱き締めていた。
「も、いいの?」
松岡は茶化したように元天使の頬を突っついた。
「おん」
それかに笑顔で応える。
「笑顔でいるよ。僕には仲間がいるから」
「俺もいるし、餓死の心配はないよ」
「そうやね。…松岡も十分変なやつやで」
「有り難いでしょー?」
「そうやね…有難う」
「どういたしまして」
なぁ達也、太一、そして長瀬。
僕は堕ちてしまったけれどそれでも、笑っていようと思えたよ。
天使と悪魔と人間の仲間がいるから。
会えなくともずっと一緒に心で繋がっていよう。
たとえ 消えてしまったとしても。
END
訳が解らん。設定もイマイチ;
取り敢えず簡単な設定を…
城島→堕天使
達也→天使
太一→天使
松岡→悪魔
長瀬→人間
長瀬と会って、松岡と会って、天使の誇りを懸念して堕天した城島。
長瀬は城島を追って天界と下界の狭間に入り消滅、嘆く城島。
お節介悪魔松岡、怒って、でも心配してくれる仲間達也と太一…みたいなのだった、最初は(ぇ?

|
|
|