-Prologue-






広大な敷地内に屋敷があった。

古い洋館のようなそれは、しかし手は入れられ整っていた。
繊細な細工の施してある扉を開けると、赤い絨毯が続くエントランスがある。
蝋燭が頼りない灯りで辺りを照らす。上に下がる豪勢なシャンデリアは今は使われていない
ようだった。

階段を上らずにそのまま進むと暖炉の炎が赤々と燃え上がる部屋に入る。
そこに男が一人ソファに埋もれるように座っていた。
右サイドには丸い小さなテーブルがあり、その上にはワインの入ったグラスが置かれてい
た。飲みかけのそれはすでに温くなっていて、男が寝てしまってから大分時間が経っている
ことを示していた。

どこからか女が一人現れて、男に布団を被せた。綺麗な、整った顔の女。
女は暖炉の火を弱く、しかし消えないように工夫してから男に一礼すると、そのまま部屋を出
て行った。


俗世から離れ、時間の流れさえも異なって感じてしまいそうな、





 此処は「LOSTGARDEN」








見捨てられた 土地。