いつもの楽屋。変わらない日常。









四月馬鹿








長瀬はゲームをしていて、山口くんと俺は雑誌を読んでいた。
リーダーと松岡は未だ来ていない。
俺が欠伸をしたと同時にドアが開いた。立っていたのは松岡とリーダー。

俺としたことが、何も突っ込めずに腕を伸ばしたまま固まってしまった。

山口くんも呆然としていたし、長瀬もアホ面をして彼らを見ていた。
ゴール!!!という音がTVから聞こえて長瀬が叫んだのを合図に、やっと俺は突っ込みを入れる
ことを思い出したのだ。



「何で腕組んでんの?」



そう、二人は仲良く腕を組んでいた。
幸せオーラを出して。
鳥肌が立った。


「あはよぉー。なぁきいてくれんか?」


俺の質問を見事にスルーしてリーダーが口を開いた。
ぱたんと扉を閉めて、にっこり笑って何かを言った。


え?何?聞こえなかった。 というか脳が拒否ったんですけど。


やっぱり聞こえなかったらしい長瀬がリーダーに聞き返した。


「あの、リーダー…何て…?」

「だーかーらー、僕たち結婚することにしたんやって」










   はい ――――???











「幸せにしてなー?松岡」
「任せてよね。俺くらいになっちゃうと楽勝よ!」


有り得ない会話を聞かされてるんだけど。
花飛んでるよ?え?マジなの?


「結婚式は2ヶ月後やでー。ジューンブライド♪」
「―でさ、兄ぃには仲人をやって欲しいんだけど」






  リアルだ!!





リアリティー溢れる会話に俺も長瀬もどこか遠くを飛んでいた。
あ、お花畑が見えるよ。



「―…どっちが花嫁なわけ?」



引きつった笑顔で山口くんが聞く。意外と冷静だ。
二人は即座に互いの名前を呼んだ。



「松岡!」
「リーダー!」



どっちやねん!!

(いや、そういう問題じゃないぞ俺!!)



「僕が花嫁なんてあり得んわ!」
「身長からすると茂くんでしょ。大丈夫、きっと可愛いよ」



可愛い!?
いちいち突っ込んでしまうのは悲しき性…。
つーか止めて!!何その愛しむような笑みは!!




「松岡…」




あなたも!!
顔赤らめないでよリーダー!!




「大好きやで松岡!」
「―俺もだよ茂くん!!」




ひしと抱き合った二人に、長瀬も俺も止めを刺されて白目をむいた。






































「―――――ぷ」
「あはははははははは!!」






























それをみたリーダーが吹き出して、松岡が爆笑し始めた。
何?何なの?


「もーv面白過ぎやで二人とも」


リーダーが眼に涙を浮かべて言う。


「今日何の日だ?」





今日…は四月一日。














「―――――――あ」















エイプリルフール。嘘をついても良い日。





「嘘に決まってるじゃない」





松岡が何処か呆れた風に言った。
いや、お前ならやりかねないから。


「俺、魂抜けかけましたよ、リーダー。
―でも、「気ぃ違っっちゃった?マボ」じゃなくて
「やっと手ぇだしたのか」って思っちゃった自分が怖い…」






俺もだ長瀬…!!





「何だよそれ!!!」
「そのままっすよー」




ぎゃーぎゃーと騒ぐ長瀬と松岡を尻目に山口くんがリーダーに耳打ちする。



「茂くんもよくやるよね」
「何やぐっさん」
「上手く甘やかしてるじゃない」
「頑張ったんやもん。言いくるめてー」
「ねぇ松岡に何て言ったの??」


好奇心に負けて聞いてみた。
リーダーはアイドルスマイルを浮かべて俺を見て言った。


「やっぱり松岡くらいの男になると何の役でもこなせちゃうんやろなぁ…。この僕の
「エイプリルフール・ドッキリ大作戦☆」のために一肌脱いでくれん??…ダメ、やったら達也か長瀬に頼…」
「あ――解った」



やっぱり凄いなと思う。リーダーは何だかんだいってリーダーだ。
メンバーをよく見てる。から扱いが上手い。










敵わないと、そう思った。

















END


太一くん視点。くだらねぇ…/苦笑
その日一日松岡はからかわれたけど幸せだったとかなんとか。
リーダーの言葉のポイントは「松岡くらいの男」「この僕の為」「達也か長瀬」だったり/笑









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