+ 増えた水嵩・った水底 +










やんなっちゃう!



俺は見詰め合う坂本くんと井ノ原くんを見ながらそう思った。
 今さっきまで井ノ原くんは俺と遊んでたのに、
坂本くんがこっちを見たらピタリと静かになった。
そりゃあ俺だって坂本くんが疲れて元気ないのには気づいてたよ。
でも坂本くんは。



「なぁ、井ノ原」



いつもいつも。呼ぶのは俺じゃなくて井ノ原くん。





「笑って」





俺だって井ノ原くんの笑顔はすきだけど、
たまには俺にも声かけてくれないかな。


「笑って、って」
「え?」


井ノ原くんが驚いたように俺を見る。
うわ恥ずかしい、声に出てたみたいだ。
こうなったら、と俺は坂本くんの隣に座って微笑んだ。




「坂本くん、俺が笑ってあげる!」




えへへ、って笑えば坂本くんは柔らかく微笑んで俺の頭を撫でてくれた。
俺はとっても嬉しくて、ずっと坂本くんの隣で笑ってた。


だから井ノ原くんがどんな顔をしてたかなんて、全然解らなかったんだ。













END



健ちゃんは純粋に気付かなくて、
岡田はまあにフィルターかかってるので気付かない(笑











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