何にもない普通の日なんだけど、11年前の今日は、俺の人生が変わった日。
- 出発点 - Happy Birthday to TOKIO!!
昔を思い出す。昔、なんて変な気分だ。
あの頃はこんなバンドになるなんて思ってもいなかった。
何でも出来る、アイドルバンド。
我ながら傑作、最高だよね。
もう11年も経つんだなぁなんて思ったりして苦笑。
これじゃリーダーだ。俺も年かねぇ、なんて思って否定。
俺はまだまだ若いね。あの人と比べること自体間違い。
そしてふと思う。俺の思考ってばリーダー基準?
うわ恥ずかしい、なんて笑ってみたり。
あぁ、でも。俺はいつもあの人の背中を追っていたんだ。
「何や松岡、さっきから一人で百面相かいな」
急に話しかけられて驚いた。そして、俺にあるまじき失態に眉を潜めた。
「見てたんなら声掛けろよ。それに百面相なんてしてないっつーの。幻覚か?」
ぺしりとおでこを叩いてやれば、痛いと大袈裟に悲鳴を上げて、それでもあの人は
笑っていた。
それが凄く居心地が良く感じられる。
ふっと笑えばリーダーの笑みも深くなった。
「俺も見てた、っつーことで松岡の負け」
「残念だな、俺も見てた!」
朗らかなやりとりに突然の横槍。山口くんと、太一くん。
つーかホント失敗。みんながいるのすっかり忘れてたよ。
「松岡は、自分の世界入ると暫く出てこないもんなぁ」
「んだよソレ!大体自分の世界って!」
「妄想?」
「黙らっしゃい!!」
ほんと、こんな仲良しグループになるなんてさ。思いもよらなかったよ。
もしもの話なんてしたくないけど、もし、このバンドが解散していたら。
ここに俺はいないしみんなもいない。
こうして笑い合うこともないし、音楽の事で言い合いだってしてない。
こうして触れる手もないし、そうやって驚く顔も、見れなかったんだろうな。
そう思って、目の前に本当に驚いているリーダーの顔があって焦った。
「ど…したんや松岡」
「御乱心!?」
「気をしっかり持て松岡、それは美女でも何でもない、茂くんだ」
しっかりと握った手。反射的に離そうとして、止めた。
温かい手だ。このバンドのリーダーの手。
何故だか涙が出そうになった。
この手に守られてきたんだ、と思う。
俺は今よりずっとずっとガキだった。
そっと手が重ねられた。驚いて顔を上げた。そこにはいつもの笑み。
それよりももっと優しくて温かい微笑み。
悔しかった、あの頃は何も出来なかったから。
彼が何を言われても俺は黙ってることしかできなかったから。
気まずい空気に俯いて、黙って端で座ってるしかなかった。
隣で彼を支えていたのはいつも一つ下の兄ぃだった。
きっと他人の心情に敏感な彼は、解ってる。
俺が馬鹿な想像して不安になって泣きそうだって事。
だから何も言わないでこうして傍にいてくれるんだろう。
そして彼らも。
太一くんも山口くんも、優しいんだ。
今だって何も言わずにほっといてくれてる。(どうせ後でからかわれるんだけど)
今此処に居ない末っ子だって。(ちなみに遅刻だ)
この中で一番背が高くて男前な癖に、ベイベだもんな。
11年って、短いよ。そして同時に凄く長かった。
俺はあの頃に比べて随分成長したと思う。
背、は勿論、精神だって強くなったと思う。
まだまだだとは思うけど、着実に、少しずつ。
守れるようになったと思うよ。守られてばかりだけど。
あぁ、叫びたい気分だよ。
リーダーに、みんなにありがとうって。
そして自慢してやりたい。
TOKIOは最高だってさ。
もしもなんて話はしなくていい。
大事なのは今此処に、俺がいるってこと。
みんなが傍にいるってこと。
TOKIOで在るってこと。
11年って長かったよ。でもまだ短いんだ。
折り返し地点にすら立ってないって心情だよ。
だって俺等は、此処ポイントだね、「俺」だけじゃない「俺等」、これからもずっと5人で
TOKIOを続けていくつもりだからさ。
「あーマボがリーダーに甘えてるー!!」
がちゃりとドアが開いて長瀬が開口一番にそう叫んだ。
なんて目敏い。そんなことを叫ぶ前に遅刻を謝れっての。
予想通り、俺が何か言い返す前に長瀬は太一くんに絞められていた。
「テメェ今日は遅れんなっていっただろ!!?」
「ぐぇっ太一くんしまってますマジで喉が…!!声が…!!ぎゃぁあぁー!!!」
長瀬の絶叫が楽屋に響き渡る中、俺はそんな光景にさえ幸福を感じた。
「ほんと、俺、TOKIOでよかったよ」
俺は小さく呟いた。
誰にも聞こえてないと思ったけど、リーダーが少し間をおいてから微笑んだのをみて、
聞こえてたのかと少し照れくさくなった。
「これ、本心だから!」
「わかっとるよ」
こっそりと囁き合って、二人して吹き出した。
ずっとこのままいられればいいね。
身体(…はもう無理かも知れないけど/とくにリーダーは)も精神も成長しても、
TOKIOらしさを忘れないで。
TOKIOでいよう。
これからもずっと。
END
ちょっと無理矢理感が否ませんが、HAPPY BIRTHDAY "TOKIO"!!
11THですか。オメデトゴザイマース。
これからもずっとTOKIOらしさを忘れないでTOKIOでいて下さい。
紫さんはリーダーを今まで以上に大切にしてあげてください。(笑)
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